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「羽織仕立てかえ物語」
2004.02
はじまりは、昨年3月の東京。原宿にあるアンティークショップ壱の蔵にて、牡丹の羽織を発見してしまったのです。臙脂色のぼかし、地紋には牡丹柄、もうこれだけ揃ってしまうとどうしようもありません。臙脂も牡丹も泣きどころ。地紋の牡丹を染めと刺繍で起こしてあってステキ。即決で京都に連れて帰ってしまいました。
しかし、羽裏地に裂目が!もちろん、承知して購入してます。袖付けの内側の位置に結構大きな裂けがありました。根が横着なので普段ならそのまま着ちゃえーとなるところですが、これ以上ないくらい惚れこんだ品なので、きっちりケアして大事に着たいと決意し、仕立てなおすことにしました。
まず、ほどいて、洗いに出します。友達が通う和裁の先生にお願いしました。
* 裂目のあった羽織裏
一昔前の羽織裏は、色も柄も大胆。今はこういったものを探そうと思ってもほとんど見つからないのは残念。
つぎに、羽裏探し。母の羽織やこの羽織にもともとついていたようなものがいいなと思っていましたが、残念ながらそういったものはほとんど扱われていないようです。コート向きの無難なぼかしや縞ばっかり。うーんうーんとうなっていると、お店の方が昔のはないか、あれは残ってなかったかといろいろと探し出してくれました。長襦袢地もあれこれ物色。羽裏にしたら余りますが、残りで半じゅばんを作ったりもできるので、気に入った柄があれば使えます。最終候補は、丸くぼかした羽織裏と、描き匹田の市松模様の長襦袢地。実際に羽織地と合わせて比べてみて、きれいな色の羽織裏に決めました。
左はぼかしの羽織裏、右は市松のじゅばん地。羽織は衿を裏にかえすので、ほんの少し裏が見えます。それを考えて羽尺と合わせて比較、左に決定。
わたしには和裁の知識も技術もないので、あとは仕立ての方におまかせ。待つばかりです。
そして、いよいよ、仕立てあがり完成!!洗い張りを経て、きれいになった生地はふわふわと柔らかく繊細な感じです。裏地も思っていた以上にかわいらしくて、羽織はすっかり新しくなりました。きっと前の持ち主の手を離れてからだいぶ時は流れているのだろうけれど、メンテナンスのさまざまな過程を経た今、やっとわたしだけのものになったという気がします。
◆ 完成写真 ◆
◎前
1月のコーディネイトのうえに、羽織をはおらせて
羽織ひもが帯留とあたるといけないので、おびじめはかえました
◎後
仕立て替えで裾をのばしたので膝のあたりまでの長羽織になりました
◎羽織ひも
バロックパールと薔薇のパーツで羽織ひもを手作り
ちょっと長くしすぎたかも
◎羽織
羽織と羽裏、羽織ひもが思っていた以上に、しっくりと調和
着るのが楽しみ
◆ちなみに、今回はだいぶお金をかけました。
アンティーク羽織
35,700円
とき・はぬい
1,300円
洗い張り
4,800円
羽裏
5,250円
仕立て代
13,000円
羽織ひも材料費
1,000円
合計 61,050円
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