このwebは「KIMONO Internet Club」の会員を中心に運営されています。
京美人
2004.10
岡崎に引越してはや1年、平安神宮やいくつもの美術館が立ち並ぶ岡崎公園は京都の街の中でもゆったりと広い空間のひとつ。ゆっくりする時間があれば、図書館で飽きるほど本を読んだり、美術館のはしごをして浴びるほど絵画を見たり、のんびり過ごせる場所です。
この秋一番気になる展覧会が京都市美術館で開催されているので行ってきました。『新説・京美人』というタイトルで、よくある美人画の展覧会とは少し切り口が違います。
一番のお気に入りの絵は、幕末、桂小五郎の妻となる芸妓幾松を描いた三木翠山の「維新の花」。二条大橋から乞食に身をやつした桂へ握り飯の包みをひそかに届ける場面ですが、そんな逸話を知らなくてもその聡明な美しさは心に残ります。
そのほかにも、さまざまな女性像を描いた作品の数々に加え、下絵や縮図帖、髪型や櫛かんざしの事細かな写生帖、モデルの写真などイメージをふくらませる展示内容でした。
なかでも興味深かったのが一枚の写真パネル。昭和3年の『婦人画報』に掲載された上村松園デザインの新考案の花嫁衣裳で、子息松篁のお嫁さんと松園自身が実際に衣裳を着て写真に納まっています。「人生の花」が描かれたのは写真より30年も前のことですが、この写真を踏まえて隣に並ぶ絵を見ると、ただ晴れの日の花嫁母娘を描いたというのとは違う、若き松園が絵に込めた思いというのが見えてくるようでした。
平安朝の襲の色目に「黄菊」というのがあります。表が黄、裏が青(今でいう緑色)の組合せです。ちょうどその配色の菊模様の小紋があるので、この二色の濃淡でコーディネイトしてみました。
夕刻の岡崎公園。
大鳥居と近代美術館。
京都市美術館入り口。
漆喰の天井にシャンデリアが映えます。
『新説・京美人』の図録は、A5サイズと小ぶりなのが珍しくてかわいらしい。
表紙右下の留袖姿が「維新の花」の幾松です。
クリーム色に菊花模様の小紋は母譲り。
茎の流れるフォルムがやわらかな雰囲気です。花にあえて渋い色を挿しているのがおもしろい。
同系色の縞の帯をあわせたらシャープな感じになりました。この小紋にはいつもはオレンジやピンクなど赤系の色味をあわせて、温かい雰囲気で着ています。
「黄菊」のかさねの配色の黄と緑に、茶を足した3色コーディネイトです。
くけのおびじめは、3cmくらいの絹のリボンで綿芯をくるんでつくったもの。ちょっと太くて使いにくいので、結び目を作って三分ひものように結んでみました。
▲ ページのトップへ戻る
Copyright(C)2003 kimono Internet Club ALL RIGHTS RESERVED.