エアカナダ(カナダの航空会社)の機内誌が、きものを切り口にして京都の特集を組むということで、今年の3月、ちょうど京都市の「伝統産業の日」のイベントが開催されている時期に取材を受けました。いろいろと不測の事態が起き、カメラマンと通訳の方が来られなくなってしまい、カナダ人のライターの方を前に、仕方なく片言の英語で、昨今のきものブームや「きものパスポート」、「伝統産業の日」など京都の街ぐるみの取り組みについて、お話ししました。そのとき、もしかしたらあらためてカメラマンが写真を撮りに来るかもしれないからよろしく、と言われたような気がしないでもないのですが、すっかり忘れていた4月末に突然、事務局に連絡が来て、カメラマンが見切り発車でカナダから飛行機に乗ったというのです。聞けば表紙の写真が撮りたいということなのですが、ちょうどゴールデンウィーク、モデルもきものも着付けも、急な話すぎて手配しようにも間に合いません!弱ったなあ、どうしましょうと、かくいう私は偶然にも撮影日はお休み、もう8年も前のこととはいえ京都きものの女王だったわけで、きものも着付けも自前でできることもあり、モデルをお引き受けすることになってしまいました。
カメラマンのロバートさんはフランス語圏のケベック出身、きものと携帯電話のミスマッチを、オリエンタルな伏見稲荷の千本鳥居と京都駅の無機質なコンコース、対照的な2ヵ所をバックに撮りたいとの希望です。どちらもゴールデンウィークの観光客がひしめく場所、人波がひく瞬間を狙ってシャッターを切ります。どうにか思い描いていた写真が撮れたようで一安心しましたが、道行く人の視線を集めてしまうのはいかんともしがたく、天気にも恵まれたため、袷のきものでは汗だくの一日でした。
ちょうど、5月3日は伏見稲荷の稲荷祭・還幸祭で、撮影の帰りに、神輿の列(といっても飾られたトラック)が出発するところに出会いました。初夏の祭らしく、色鮮やかな神輿の飾りが青空に映えます。偶然にお祭りに遭遇したのも何かの縁か、ちょっと得した気分になりました。 |
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エアカナダの機内誌「enRoute」2006年7月号の表紙は、こんなふうになりました。 |
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伏見稲荷はちょうどお祭りの日で、天気もよく、観光客がいっぱい。 |
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作り物の白馬や能の演目にちなんだものなど、とりどりの神輿が鮮やか。写真は胡蝶姿の子供たち。舞を奉納したりするんでしょうか。 |
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