毎年9月に実施される「きもの学」の講義で、今年初めて産地研修が実施されました。丹後までの日帰りバス旅行で、精練工場、紋紙ジャカードのちりめん工場と箔引きの帯の工場を訪ねます。一度この目で見たかった精練の現場を見学できると聞き、是非に参加しました。
丹後織物工業組合には、海軍飛行場の跡地に昭和41年に建てられた中央加工場という大きな精練工場があります。丹後一円で織られた丹後ちりめんは、この工場に集められ精練されて、染めの現場へと出荷されていくのです。
精練って?と思われる方も多いかもしれませんが、精練はきものを作る工程のなかでも非常に大事な作業です。生糸の表面にはセリシンという膠質がついていて、フィブロインという繊維質を守っていますが、そのままではバリバリしていて、絹の持つしなやかさや光沢感は望めません。そのため、高温のアルカリ性の精練液に7、8時間つけてセリシンを取り除くのです。こうして精練してはじめて、一般にイメージする美しい絹の姿となります。
工場では白生地の精練、仕上げ加工、検査、押印、出荷までの工程が流れ作業になっていて、さまざまな機械と人の手によって施されていました。白生地といっても多種多様で、縫い取りちりめんのように防染糸の織り模様が入ったものや、見たことのない風変わりな地紋(女性のヌードとか)の入った紋ちりめんなどもあって、この商品がどんな染め加工をされてどういう消費者の手元に届くのかとても興味をそそりました。 |
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