kimono Internet Clubロゴ kimono Internet Club
kimono Internet Clubトップへ
このwebは「KIMONO Internet Club」の会員を中心に運営されています。
きものあそび

牧野茜のきものコーディネート
きもの学 丹後へ 2007.09

毎年9月に実施される「きもの学」の講義で、今年初めて産地研修が実施されました。丹後までの日帰りバス旅行で、精練工場、紋紙ジャカードのちりめん工場と箔引きの帯の工場を訪ねます。一度この目で見たかった精練の現場を見学できると聞き、是非に参加しました。

丹後織物工業組合には、海軍飛行場の跡地に昭和41年に建てられた中央加工場という大きな精練工場があります。丹後一円で織られた丹後ちりめんは、この工場に集められ精練されて、染めの現場へと出荷されていくのです。
精練って?と思われる方も多いかもしれませんが、精練はきものを作る工程のなかでも非常に大事な作業です。生糸の表面にはセリシンという膠質がついていて、フィブロインという繊維質を守っていますが、そのままではバリバリしていて、絹の持つしなやかさや光沢感は望めません。そのため、高温のアルカリ性の精練液に7、8時間つけてセリシンを取り除くのです。こうして精練してはじめて、一般にイメージする美しい絹の姿となります。
工場では白生地の精練、仕上げ加工、検査、押印、出荷までの工程が流れ作業になっていて、さまざまな機械と人の手によって施されていました。白生地といっても多種多様で、縫い取りちりめんのように防染糸の織り模様が入ったものや、見たことのない風変わりな地紋(女性のヌードとか)の入った紋ちりめんなどもあって、この商品がどんな染め加工をされてどういう消費者の手元に届くのかとても興味をそそりました。

伊根湾沿いに立ち並ぶ舟屋は1階が船のガレージ、2階が住居になっている独特の建物。

舟屋の1階から海を望むと、波が行ったり来たり。ゆったりとした時間が流れます。

これから精練される反物は色とりどり。精練で落ちる染料で色分けしてあるんだそう。


畳まれた反物は精練槽に入れる枠に吊り下げられセットされます。まだセリシンがついているので生地はバリバリ。

生地が浸けられた精練槽からは湯気がモクモク、水面には泡が立っています。蒸し暑く滑りやすい現場で、おじさんは長靴に薄着で作業。

精練された生地はセリシンが抜けて柔らか、シボも現れています。生地は脱水、乾燥の工程へ。

     

乾燥後の生地は縮んでいるので、幅出しして整えられます。

仕上がった生地は検反機で難がないかチェックされます。上から下へ流れていく生地を人の目で確認していきます。

検品の済んだ反物は合格の印を押して出荷されます。押す位置が決まっているので測りながら次々押していきます。長さと重さを記した検査合格印、丹後ちりめんのマーク、日本の絹マークなどなど。

     

8月末から9月中旬くらいまで着る、薄物と単衣の中間みたいな小紋。秋草の野原に紫の雲の柄は、まさに初秋の風情。

半衿は紫から白へぼかした絽ちりめん。絽のおびあげは、桔梗のような柄をピンクの濃淡で絞り分けたもの。帯には萩の葉のようなライン。クリーム色のおびじめはレース。根付は桔梗と小菊。
     

紫とピンクのグラデーションで秋草尽くし。おびじめのクリーム色で、コーディネイトの真ん中を中和し、やさしくまとめました。

今やめずらしい単衣の帯。反物状態で見つけ、お太鼓部分だけ返してかがってもらいました。幅が一寸狭いので、胴回りは四分六分に折って巻きます。
     
 
前のページへ トップページへ
▲ ページのトップへ戻る
Copyright(C)2003 kimono Internet Club ALL RIGHTS RESERVED.