立春の日に祖母が亡くなりました。花を愛した人は春が来た日に旅立つのでしょうか。庭のあちこちにこれから咲くはずの花々があって「東風吹かばにほひをこせよ梅花 主なしとて春を忘るな」と思わずつぶやいてしまいました。わたしがきものを着るようになったことを一番に喜んでくれた人でしたから、溢れる感情は尽きません。
数年前、帯を締めるのを大層に感じていた祖母は、やり方を教えてもらって名古屋帯を全て作り帯にしました。切らずに作れるというのが気に入ったのか、普段は針仕事などしないのに、ほとんど全ての手持ちの帯を縫い止めて自分サイズの作り帯に仕立てました。喪服を出すのにタンスを開けると、作り帯が次から次へと出てきます。帯が見つからないと必死に探していたら、なんと喪服の帯まで作り帯にしていたのでした。 |
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切らずに作った作り帯。構造は改良枕でふくら雀を作るときとほぼ同じです。折りたたんでお太鼓の形に縫い止め、胴回りとお太鼓の裏に前かんの金具をつけてあります。わたしの身体に合う好みの大きさは、このお太鼓の5cm増しくらい。 |
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